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2006/10/21

蛭療法?

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「何をしているのですか?」
「あっ!ジルさん」
 半次が稲作の居る部屋の鍵を開けようとしていた。
「その悪い癖はまだ直っていないようですね」
「いや、他じゃしてねんですが、ジルさんのお部屋の誘惑に負けそうになりやして」
「そんなに魅力的な装飾はしていません。それより半次さん、お仕事お疲れさまでした」
「へぃ。お千代ばあさんに土産だと柿をもらいました。タルガキにしろって。1つ食いますか?」
 半次に柿を手渡されてかじってみる。
「旨いッスか?」
「ええ」
「何だ、あっしのだけ渋かったのか」
 自分も柿をかじった半次は、やっぱり渋いと言って騒いでいる。
 渋いとは?
「ところで半次さん、お千代さんに気に入られたようですね」
 たまには若いイケメンも良いと、お千代さんは喜んだようだ。仕事そっちのけで時代劇の話で盛り上がったらしい。
「ばあさんに気に入られてもねぇ」
「これからもしばらく、稲作が居ない間お仕事をお願いしても良いですか」
「もちろんですとも」


 半次を帰した後、開けられそうになったベッドルームに行く。
「そうか、良かった。俺だけだったのか」
 稲作は心からそう思っている。他の人間だったら、キノコを食べさせた相手に恨み言の1つも考えるものなのに。
「何だ?」
「いいえ。……稲作、手を貸して」
「?」
 彼は不思議そうな顔をして、指先が腫れた手を出した。その指先を口に含む。
「何すんだ?」
「うふふ。こうして血を吸ったら毒が早く抜けるのではないかと」
「馬鹿言ってんな、ヒルか?お前は。腹減ってるならちゃんと飲ませてやるぜ」
「空腹ではありません。……どうですか」
「そんな直ぐに判るか」
 と、言いながら稲作の顔が赤くなる。指が治った次のことを想像したのだ。こういうところは普通の男と同じ。
「――読んだのか?考えちまったこと?」
「あなたが望むのなら、私は構いません」
「頼むから、そんなこと言わないでくれ」
 稲作の困った顔も可愛いもの。

*最初から読みたい方はこちらをクリックしてください。HPにまとめてあります*

『いらっしゃいませ』
 喫茶店〔月の光〕マスターの絹(けん)です。
 今日のBGMは皆さんのご想像のままに。
 いよいよ今年も花に会えなくなってきました。次回からは今までに紹介しきれなかった写真を紹介していくことになりそうです。
 風呂の掃除をしようと、お風呂ブーツを履いて「さあ始めよう!」と、裸足のつま先に違和感が。そっとブーツを脱いで裏返し、トントンと叩くと、やっぱり。中からカマドウマが飛び出してきました。踏まなくて良かった。今の季節、どこから入ってくるのか見かけることが多い昆虫ですね。
 何の害もないのに、嫌われることが多いカマドウマ。どこに飛ぶかわからないジャンプ力と羽根のない丸い身体、すぐ取れてしまう脚などが嫌われてしまう原因でしょうか。
 竈馬(かまどうま)、趣のある良い名前なのに。

 今日の写真は「霜柱」(2006.10.18栃木県で撮影)
 今シーズン初めての霜柱です。奥日光の夜は冷え込むのですね。
 
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 今日2枚目の写真は「シロホシテントウ」(2006.10.18栃木県で撮影)
 寒いのにまだ元気でした。うどん粉病菌を食べるテントウムシだそうです。どこにでもありそうな食べ物を食べているのに、見たのは初めてです。

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投稿: Naomi | 2014/01/23 18:53

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