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2006/09/26

闇鍋再び

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「稲作、稲作だろ?寄っていきなよ」
「あ?――りょうさん!生きてたのか」
「随分なご挨拶だな」
 黄昏時。仕事帰りの河川敷で鍋を囲む、一見ホームレス風の男4~5人の影。
 デジャビュ……ではない。
 彼らとは1年ぶりの再会だ。
「食ってかねーかい」
「何が入ってるんだ?」
 俺は鍋の中をのぞき込んだ。暗くて中はよく見えない。
「それぞれ持ち寄ったもんが入ってる」
「また闇鍋か。赤いキノコも入ってるのか?」
 去年食べて酷い目にあった。ベニテングタケが入っていたのだ。
「あれは採れなかったんだ」
「カヤタケがいっぱいあるんで、鍋にしようってことになったんだ」
「俺はナラブサとハナイグチ採ってきた」
「へーえ、呼ばれてもいいのか?何も持ってねぇけど」
「もちろんさ」
 ナラブサとハナイグチと聞いては呼ばれない訳にはいかない。シャキシャキした歯ごたえのナラブサ(ナラタケ)と大きなナメコのようなとろりとした食感と香りのハナイグチ……よだれが出そうだ。
「うまいな、カヤタケって初めて食ったぜ。家の方じゃ採れねぇんだ」
「俺が昨日故郷(くに)で採ってきたんだ。旨い酒もあるぜ」
「旨い!!」
「新潟の地酒だ」
 話が出ないところを見ると去年ベニテングにあたったのは、俺だけだったのか。
「稲、相変わらずろくな暮らしをしてねぇんだろ」
「あんたに言われたかねぇなぁ」
「智紘は元気か?」
「りょうさん、ボケちまったのか?」
 智紘が死んだことは知っているはずだ。
「青い目の――」
「ジル?」
「そいつだと思う」
「会ったのかい?」
「去年、酔い潰れたお前を連れに来た」
「そっか。……そのうち来ると思うぜ」

 しばらく、飲んで食べていると、
「みなさん、こんばんは」
「ほらな」
 ジルが立っていた。


 すみません、とうとう始めました。キノコ好きの人には何を始めたのかお解りでしょう。本当に酷いヤツです、私は。
 見当が付かない人は、今後の展開をお楽しみに。


 今日の写真は「キバナアキギリ」(2006.09.24群馬県で撮影)
 黄花秋桐、名前の通り、秋に桐に似た黄色い花を咲かせることから付いた名前。シソ科でサルビアに近い仲間です。
 今の季節よく見られる花ですが、なかなか良い写真が撮れません。

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 今日2枚目の写真は「みみげ」(2006.09.22群馬県で撮影)
 久しぶりの‘みみげ’です。もう、仔猫には見えませんね。
 相変わらずボーッとしています。

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コメント

Some people will see this show for her performance only… she should demand big paycheck….

投稿: Kaylee | 2014/01/23 02:13

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