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2006/07/05

夜の雨

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 妙ちゃんは素直にジルの隣に座った。割り込まれた亜弥ちゃんは不満そうに席を譲る。
「そんなに固くならないで」
 ジルは優しく妙ちゃんの髪を撫でる。女性の扱いには慣れている。
 まずは……。
 こちらを向いて目を閉じた妙ちゃんは、くちびるを突きだしている。
 このせいで、稲作は――。
 ジルは、妙ちゃんの頬を両手でそっと押さえて額にくちびるを押し当てた。
 子供に手を出す訳には行かない。
「にゃう~!なんでジルまで!」
「うふふ。妙ちゃん、もう帰った方がいいです。……もうすぐ雨が降り始めますから、家まで送ります」

「ハーックション、ちきしょう!雨が降って来やがった」
 見上げている窓には、まだ灯りが点いている。いつも消えるのは午前1時過ぎ。
 こんな事が、彼女のためのなるのかわからない。ただ、何か良い方向に向かう切っ掛けになってくれればと思うばかりだ。
 今の若いやつらの考えていることが解らない。取り返しがつかないことを平気でやってしまうことが怖い。
 少しでも自分の所に信号を送ってきた少女の助けになれるのなら……。
「稲作」
「どうした?」
「傘を持って出なかったでしょう」
 ジルが傘と暖かい缶コーヒーを持ってきてくれた。


 今日の写真は「ハクサンタイゲキ」(2006.07.03群馬県で撮影)
 白山大戟と書きます。別名ミヤマノウルシ・オゼヌマタイゲキ。最初にオゼヌマタイゲキで覚えたため、そちらの名前の方が馴染みがあります。

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 今日2枚目の写真も「ハクサンタイゲキ」(2006.07.03群馬県で撮影)
 群生していると黄色いお花畑に見えます。

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コメント

Great blog article. Really Great.

投稿: Peyton | 2014/04/08 10:39

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