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2005/10/31

たぬき寝入り

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「嫌です。稲作に危害を加えたら、私はあなたを許しません」
 言葉に反応した和哉の部下2人が、ジルに飛び掛かった。
 弱々しく見えるジルが、大切な和哉にかけた言葉が許せなかったのだろう。愚鈍な彼らにはジルの能力を感じられないのだ。
 手を出さなくてもジルは自分で避けらる。
 わかっているはずの、俺の身体も勝手に反射した。
 わかっているはずなのに、智紘にそっくりなジルを庇わずにいられない。
 部下のナイフが俺の腕を傷つけ、血が飛び散った。
「イッ!!」
 痛いなどと言っている暇はない。
 和哉は見てしまっただろうか。顔に血が降りかかったジルの嬉しそうな表情を。
 傍観していた絹さんは、失神寸前。
 どうする、俺?
「ジル!絹さんを!」
 言いながら、傷を押さえて割って入る。
「止めろ!!」同時に和哉の一声。
 部下は素直に引き下がった。
「大丈夫か?」と、和哉。
「かすり傷だ」
「面白いものを見せてもらった。……深入りすると身を持ち崩すぜ。ま、俺には関係ないが」
 騒がせ代だ、と言って数万円をカウンターに置き、
「ますます昌子は渡せねえな」
 捨てぜりふを残し、和哉は帰っていった。

「稲作、大丈夫ですか」
「ああ」
「下さい」
 ジルは嬉しそうに傷に口を付ける。

 バタン!!
 椅子が倒れる音。
 床には、白目をむいた絹さんが……。


 タヌキって、ショックを与えるとほんとに気絶するらしいのです。鉄砲で撃つと、弾が当たっていなくてもバタンって。それがたぬき寝入りの由来とか。

 昨日ルナシーの話が出たので、一時期夢中になった邦楽の話をしましょう。
 彼らの歌詞の暗さと不条理さに、なぜか惹かれたのです。
 ソフトバレエは、AMERICAを聞いて。
 ピエロは、鋼鉄のメシアを聞いて。
 ラルクアンシエルは、花葬を聞いて。
 グレイには、あまり惹かれませんでした。
 いつも話しているオフコースとはずいぶん違う世界観です。   

 今日の写真は「オケラ」(2005.10.30群馬県で撮影)
 朮と書きます。特徴は、魚の骨のような花の下の苞。もう11月になると言うのに、咲いていました。面白い名前と特徴を持った花です。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
ジル……自称22歳、本当は1300歳の吸血鬼。
    金髪碧眼で、見た人の理想の姿に見える。
    仲間にする約束を、稲作と交わしている。

 最後までお付き合いいただきありがとうございました。 
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コメント

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投稿: Autumn | 2014/01/22 15:46

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