« ずっと…… | トップページ | サメとビスクドール »

2005/10/27

ジルの告白

PICT00151
「ジルちゃん、そんなに心配しなくても大丈夫だよ。子供じゃないんだから」
「だから心配なのです」
 ジルには稲作に対する恋愛感情があるのだろうか。
「はい、ブラッドオレンジジュース。これ、メニューに加えたら結構注文が多いんだよ。君が飲んでるのを見て、注文してくれる娘もいるんだ」
「そうですか」
 ジルは、僕の話すことには上の空で、ぴょん太からの報告を待っている。
 午後の〔月の光〕。
「少し、お話ししようか」
「?」
「君のことをもっと知りたい。君ともっと仲良くなりたいんだ。稲さんとの出会いや、どうして、稲さんのことをそんなに好きになったのか教えてくれない?」
「本当のことを言って良いのですか」
「もちろん」
「19歳だった稲作が、私が住んでいた国に現れました。彼は私と間違われて殺されかけたのです。私たちは逃げ、二人で旅をしました。稲作は私に約束してくれたのです。仲間になってくれると。そんな事を言ってくれる人間は初めてでした」
 信じた相手にはとことんまで付いていく、稲作らしい話だ。19歳の頃の稲作は、いなくなった智紘を捜して東京に出ていた。あの時、海外にも行っていたのか。初めて聞く話だった。
「彼の言葉を信じて、私は日本に来たのです。私は彼に会うために500年――」
 店のドアが開き、不穏な空気が流れ込んできた。
「いらっしゃいませ――」
 入り口には、石坂和哉が立っていた。
 

 今日の写真は「不機嫌な顔(トビナナフシ)」(2005.10.22東京都で撮影)
 これまで、大好きなナナフシの仲間、エダナナフシ、トゲナナフシに会いました。3番目の出会いはトビナナフシです。背中に、飛べるとは思えないような小さな羽が生えています。
 嬉しくて一生懸命写真を撮っていると、不機嫌そうな目が……。虫に表情があるわけはなく、そういう顔なんですね、トビナナフシさんって。
 あまりに可愛いので接写、あれ?近付きすぎてカメラに上ってしまいました。逃げようという気がないのんびりやさんのトビナナフシです。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
ジル……自称22歳、本当は1300歳の吸血鬼。
    金髪碧眼で、見た人の理想の姿に見える。
    仲間にする約束を、稲作と交わしている。

☆お知らせ☆―明日、喫茶店〔月の光〕は臨時休業させていただきます―

 最後までお付き合いいただきありがとうございました。 
‘〔月の光〕だより’はランキングに参加しています。
よろしかったらクリックをお願いします。→人気BLOG小説Ranking

|

« ずっと…… | トップページ | サメとビスクドール »

コメント

Wonderful beat ! I would like to apprentice on the matching schedule as you amend your locate, how can i subscribe used for a weblog web site? The account helped me a apt covenant. I were a insufficiently tad acquainted of this your publicize offered vibrant transparent concept

投稿: Reagan | 2014/01/24 03:40

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/76837/6671506

この記事へのトラックバック一覧です: ジルの告白:

« ずっと…… | トップページ | サメとビスクドール »