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2005/05/31

山菜パック¥350

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「一人で良い思いしてきたから、みんなにもお裾分け。――どう?」
 今日のお任せディナーは天ぷらを揚げてみた。
「美味しい、この花食べられるんだ」
 白いフジの花のような形のハリエンジュの蕾。
「美味しいです」
 ジルと妙ちゃんは、何でも美味しいと言ってくれる。
「まあまあだな」
 鮮度のせいなのか天然物ではないせいなのか、山菜独特の香りが弱い。本物を知っている稲作には物足りないのかも知れない。
「ジルちゃん、もう食べないの?」
「ご馳走様でした」
 ジルの小食が気になる。
「残ったの食べていい?」
 妙ちゃんの大食も気になる。
「どうぞ」
 と、言ってジルはふらふらと店を出て行った。
 後を追う稲作。

「待て!ジル」
「何か?」
「最近店に行っていないだろう」
 店とは、新宿の〔Madam☆Rose〕。麗華の店だ。店に行くことは、ジルにとって食事に行くことを意味する。店の近くの診療所に、彼の食料が用意されているのだ。
「明日行きます」
「忘れるなよ、大切なことなんだから」
「忘れたりしません。私だって渇くのですから」
「ふらついている」
「大丈夫です」
「飲め」
 少し分けてやるくらいどうということはない。左手首を口にあてがう。彼は噛み付かなかった。
 仕方ない。ポケットからソルジャーを取り出す。愛用のアーミーナイフだ。
「傷つけないで!お願いです」
「しようがねぇなぁ。……今から行くか?付いていってやるから」
「本当ですか」
 ジルは、嬉しそうに青い目を輝かせた。


 「山菜天ぷらセット」スーパーでそんな名前のパックを見つけました。新潟産のその内容は、ミツバ・ウド・タラノメ・コシアブラ・クサソテツ・フキノトウ・ハリエンジュの蕾です。何に惹かれたのかって?ハリエンジュ(ニセアカシア)の蕾に惹かれてしまったのです。
 もうこちらでは盛りが過ぎてしまていますが、河原や里山に一面に白く咲いた様子とその甘い香りは春そのものですよね。蜜源植物の1つで、蜂蜜専門店では「アカシアの蜂蜜」として売っています。色が薄くクセがないあっさりとした蜂蜜です。
 ってことで、自分で揚げたハリエンジュの天ぷらが食べてみたかったのです。
 ♪I'm proud、届きそうで掴めないイチゴのように――じゃなく、高い所に咲くハリエンジュの花 には手が届きませんし、届いても摘めない。歌詞と違って羞恥心からですが……。

 今日の写真は「エゾムラサキ」(2005.05.29長野県で撮影)
 青い花が好きな、あなたのために。
 ちょうど花盛りで上高地のあちこちに咲いていました。この花も、青が濃いわすれな草の仲間です。
 海苔の佃煮を思い出し、あったかい白いご飯が食べたくなってしまいますが、江戸ではなく、蝦夷です。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
ジル……自称22歳、本当は1300歳の吸血鬼。
    金髪碧眼で、見た人の理想の姿に見える。
    仲間にする約束を、稲作と交わしている。

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2005/05/30

山菜の季節

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「俺も付いていけば良かったなぁ」
 稲作はカレーライスを頬張りながら言った。大盛り、ウスターソースをたっぷりかけたオヤジ仕様のカレーライスだ。
 今日はいつもの〔月の光〕に戻っている。
「君、植物観察には興味ないでしょう?」
「山菜採りには興味がある」
 稲作を連れて行っても良いけれど、絶対途中で居なくなりそうだ。どう考えても、彼は団体行動には向いていないだろうから。


 食べられる野草について色々お話ししていますが、実際は自分で採って食べるということはほとんどしていません。野外に出た時、花たちを見ることの方が忙しいからです。
 一昨日、昨日と長野県に行って来ました。宿泊先は民宿です。民宿やペンションはどうも……という方もいるかも知れませんが、出される食事は地元色が強くて楽しいものです。海辺だったら見たことがない魚の煮付けを出してもらえたりしますし、山沿いは今、山菜の季節。
 もう一つ民宿の楽しい所は、採って作った本人にお話を聞くことが出来ることです。
 定番の山菜の天ぷらが出されました。ウド、タラノメ、コシアブラは判ります。初めてでも、香りで判断が付いたのはギョウジャニンニク。名前の通りニンニクのような香りがしました。小さな花芽が付いたユリ科の植物は、ユキザサだと教えていただきました。ユキザサって食べられるのですね。
 柔らかくてクセがない山菜の茎のお浸しがありました。何なのか、思い浮かびません。聞いてみると、イラクサとのこと。去年、イラクサに腕が触れてしまったことがありました。葉に細かいトゲがあって刺さると蚊に刺されたようにふくれてしばらくの間痛がゆいのです。それが、美味しいお浸しになるなんて不思議ですね。
 翌朝、また判らないお浸しが。聞いてみると、ニリンソウでした。以前ニリンソウのお話を書きましたが口にしたのは初めてでした。クセがない優しい味でした。

 今日の写真は「ニリンソウ」(2005.05.29長野県で撮影)
 一面に咲くニリンソウをよく見ると、仲良く二輪咲いているものはなかなかありません。中高年の奥さんには人気のお花。「二人は、二輪草~」という演歌が流行ったからなのですがご存じですか。

【登場人物を少しずつ紹介します】
広木稲作……当店のワイルド系担当。便利屋のような私立探偵。
      年齢20代半ば。190㎝の長身、色黒で猛犬顔。
      義理人情に厚い上州男児。

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2005/05/28

モリーユⅡ

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〔月の光〕のドアには【準備中】の札が掛かっている。灯りが漏れているし、窓辺に回って中をのぞき見てみると……。
 !!
 にゃう~っ!
 超美人と絹さんが楽しそうに食事をしているではないか。稲作がウエーターしている。
 どういうことよ!
 好奇心に火が点いた妙ちゃん。そうっと店に入って稲作を手招きした。
「どういうことよ!あの人は?」
「見てわかんねぇんきゃ。いい雰囲気だんべぇ?……デザート出さなきゃ」
「ボクが出す~!!」

「デザートです」
「智紘?」
 絹さんの彼女は驚いた顔をして訊いた。智紘を知っているの?
「彼女は水沢妙さん。智紘君の従妹なのです」
「まあ」
 微笑んだ麗華は、女の妙がドキリとするほど美しい。平凡すぎる絹さんとはどう考えても不釣り合いだ。耳元でささやく。「紹介して」
「稲さんに訊かなかったの?〔Madam☆Rose〕の麗華さん」
「よろしくね、妙ちゃん」
 稲作にだまされた。妙は耳まで熱くなった。
 麗華は、稲作が昔から世話になっている人であり、ジルがバイトをしているお店のマダムだということを聞いている。会ってみても信じられないけれど、彼女が男性だということも。
 
「コーヒーは僕が淹れましょう」これだけは誰にも譲れない。
「二人もスペシャルディナーを食べるかい?」
 アミガサタケはソテーしてステーキの付け合わせと、香りを引き出すために香料を使わずに煮込んで、牛乳と生クリームでこくを出したスープに。
「当たり前だ!そのために下ごしらえや給仕役をしていたんだぜ」
「食べる!」


 天然物のキノコはとっても美味しいものです。でも、この中で稲さんが任されたキノコの下処理。初めて見た人にはショックで料理がのどを通らないかも知れません。キノコにはたくさんのウジ虫状のキノコ虫が入り込んでいるのです。取りきれないかも知れません。
「キノコ虫もカルシウムとタンパク質さ!」と思えないと、天然キノコを楽しむことは出来ないかも知れません。

 今日の写真は「ミイ母子」(2005.05.24撮影)
 ヒゲが伸びなくて心配だった子猫が母親になりました。あの二等身の写真の子です。
 お母さんの顔になりましたね。

【登場人物を少しずつ紹介します】
麗華……クラブ〔Madam☆Rose〕のマダム。年齢不詳の超美形(♂)。

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お知らせ―明日、喫茶店〔月の光〕は臨時休業させていただきます―

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2005/05/27

美女と凡人

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 公園内にいる人たちは、バラではなく彼女を見ていた。
 もの凄く見られている。
 何であんな冴えないヤツが豪華な美人と親しそうにしているのだ?と僕の顔までじろじろ見る。
 救いは、彼女が奇抜な格好をした美女としか見えないこと。誰も男だとは思わないだろう。それにしても、この田舎の公園で、黒いふわふわのドレスとふりふりの帽子は人目を惹きすぎる。
「ねえ、絹さん」
 バラを愛でていた彼女が、振り返って僕を見る。
「はい」
 わかっていても胸が高鳴る。この人と二人きりになるなんて、意志の弱い僕は、彼女の世界に引き込まれない自信がない。
「いつもありがとうございます。広木のこと」
「?」
「あの子、無鉄砲だから心配なの。あなたがいてくれるから、あの子は無茶をしないのよ」
 確かに、智紘が亡くなった直後の稲作は、後を追うのではないかと心配だった。実際、後を追いそうになったし。
「大丈夫ですよ、彼は大人になりました。もう無茶はしないでしょう」
 僕は希望を言葉にした。

 話しているうちに彼女の服装は気にならなくなった。見た目と違って成熟した大人。僕なんかよりずっと老成している。平凡に生きてきた僕などには、考えられないような生き方をしてきたのだろうと思う。
 遠くない未来、二人で縁側でお茶をすする、いや、彼女のためにとびっきりのコーヒーを淹れる、なんていうのも悪くない。
「あら」
 突然の突風、彼女がハンカチで目を押さえる。
「どうしました?」
「目にゴミが……」
「見ましょう」
 大きく、澄んだ瞳。
 素材も良いがメイクも完璧。間近で見ても欠陥が見つからない。
「――ありました。ちょっと、目をパチパチしてみてくれませんか?」
「あっ」
「取れた!」
  誰かが、ズボンを引っ張っている。小さな女の子だ。
「おじちゃん、キチュちないの?」
 人目を惹いていたことを忘れていた。


 たまには、僕自身のロマンスも……って、実ったら困るんですが。

 今日の写真は「ミヤマスミレ」(2005.05.22群馬県で撮影)
 先日紹介したヒメイチゲと一緒に咲いていました。咲いているミヤマスミレに会ったのは、これが二度目。珍しくはないのでしょうがなかなか会えないスミレです。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
喫茶店〔月の光〕……どこかにあるかも知れない
          大きな川の畔に建つログハウス風の喫茶店。
          どこか、と言いつつモデル地は
          前橋市の敷島公園辺りのような……。
          僕らをもっと知りたい方はHPをご覧下さい

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2005/05/26

モリーユ

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「大収穫だぜ!!」
 稲作がスーパーのレジ袋いっぱいの何かを持ってきた。大興奮の彼は、イヌ科(鼻が利く)のくせに店の異変に気付いていない。
「昨日、チャトラン探してて、見つけちまったんだよなぁ、これ」
 彼がレジ袋から取りだしたのは、土だらけ、穴だらけの蜂の巣みたいな物体。
「広木、少し落ち着きなさい。はしたない」
 店内の異変の主が口を開いた。
「マダム!」
 昔、稲作は、彼女の店に用心棒として雇われていたことがある。ジルがバイトをしている倒錯したお店〔Madam☆Rose〕のオーナーでマダムの麗華さん。年齢不詳の超美形(♂)。黒いドレス姿。TVで見たゴシックロリータのような格好をしている。
 店内の異変の正体は、彼女が付けているむせ返るような薔薇の香りの香水と彼女から発するオーラだ。
「まあ!モリーユね」
 稲作が手に持った物体を見て、歓喜の声を上げるマダム。
「アミガサタケだ」
「採りたてなのね。素敵だわ!……広木、あなた、下ごしらえをしておきなさい。その間、私は――」
「マダム、バラ園のバラが見頃だぜ」と、ウインクする稲作。
「まあ!」マダムは僕を見て言った。「エスコートして下さるわね、絹さん。デートなんて、もっと華やかなお洋服を着てくればよかったわ」
 え!?
「お散歩の後は、スーパーにお買い物に行きましょう。牛乳、生クリーム、牛フィレ肉……私のために腕を振るって下さいね」
 なぜ、僕なんだ!!
「私ねぇ、若い子を追いかけるのは飽きたのよ。つれないし……」


 今日の写真は「アミガサタケ」(2005.05.04群馬県で撮影)
 公園などでも見ることが出来るキノコ。しこしことした歯触りと良い香りの美味しいキノコです。知らない人には不気味に見えるだけかも知れませんね。蹴られちゃうかも?
 モリーユは、フランス名。ヨーロッパでもよく食べられているキノコです。

【登場人物を少しずつ紹介します】
僕(絹)……喫茶店〔月の光〕のマスター。年齢40代半ば。
      何度会っても思い出せないような無個性な人。
      気弱で自然観察好き。筆者の分身で、筆者よりお人好し。

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2005/05/25

才能

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「ちくしょう!逃げられた。人をバカにして!!」
 夕方、〔月の光〕に顔を出した稲作。体中に枯れ草や蜘蛛の巣を付けている。今までチャトラン探しをしていたのか。
「見つけたの?」
「俺の顔見て逃げやがった」
「また、三味線にしてやる、とか言ったんじゃないの?」
「言うかよ。言うのは捕まえてからだ」
「身体からそういうオーラが出ているから、警戒されちゃうんだよ」

「そうですよ、あなたはこの子に怖がられているのです」
 気付かぬ間に店に入って来ていたジル。
 腕には太った茶トラ模様の猫が大人しく抱かれている。
「チャトラン!?――いつの間に」
「私は、どんな動物とも仲良くなれます。この子の居場所は、ねずみに教えてもらいました」
「すげえ!すげえ才能だ!儲かるぞ」
「あの、〔Madam☆Rose〕の方が時給が良いのですが……」
 〔Madam☆Rose〕とは、ジルがバイトをしている倒錯したお店。


 ここ数日、連続したお話にしてみました。色々試してみるのも良いでしょう。

 今日の写真は「コイワザクラ」(2005.05.04群馬県で撮影)
 何でこんな急な崖に、というところに生えているサクラソウの仲間です。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
にゃうたろう……〔月の光〕にミルクをねだりに来る野良猫。
チョビ……稲作が仕事で散歩を請け負っているグレート・デーン。
ねずみ&こうもり……ジルの友達。

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2005/05/24

チャトラン

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「稲作いる?見て見て、これ」
 1枚のビラを持って飛び込んできた妙ちゃん。
 それには
‘たずね猫。
 茶トラ模様のオス、8歳。名前はチャトラン。
 連れて来てくれた人に金10000円差し上げます。’
と、書かれている。
「猫探し?この俺が?」
「背に腹は替えられないでしょう?ボス」
 妙ちゃんは、さっき自分がしたことを気にしている様子はない。
「誰がボスだ。お前を雇った覚えなんかねぇぜ」
「細かいことは、気にしない気にしない。こうして営業してきてあげるんだし」
「営業?これが?」
 電柱に貼ってあったビラを、剥がしてきただけのように見える。
「いいからいいから、誰かに先を越されないうちに探そう!」

「案外似合いなのかなぁ、あの二人」
「そうでしょうか」
 出ていった二人を見送る僕とジル。


 朝から二階の窓の外が騒がしい。表に出てみると、5~6羽のムクドリが、戸袋の上やまわりで騒いでいます。巣を作れないように、塞いであるはずなのに……と、確認に行くと、塞いだ穴から入ったのは良いが、出られなくなってしまった幼鳥が中でもがいていました。親や兄弟が心配して騒いでいたようです。出られるようにしてしばらく放っておいたらいなくなっていました。もう懲りたことでしょう。

 今日の写真は「キクザキイチゲ」(2005.05.05群馬県で撮影)
花の色は白いものと青いものがあります。青い花に出会った時の方が、なぜか嬉しい。この仲間にしては珍しく、甘い芳香があります。

【登場人物を少しずつ紹介します】
水沢妙……押し掛け探偵所員。智紘にそっくりな彼の従妹。
     年齢20代前半。肖像画の智紘と同じ姿をすることで
     心の均衡を保っている。

 以前「人気BLOG」さんからリンクのお誘いをいただき、嬉しくて意味が解らないまま初リンクさせていただきました。
 これって〔月の光〕だよりに来ていただいた方に「人気BLOG」さんを訪れていただくことで、成立するシステムらしいのです。せっかくですから、乗ってみたいと思います。
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2005/05/23

鈍感男の悩み

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「嫌いな人にそんなことはしないよね」
「若い娘の挨拶代わりとか?」
「だったら、今までもされてるって」
 公園で妙ちゃんに、不意にキスをされた稲作。どうしたらよいのか、わからないらしい。
「でもなぁ……あいつ、智紘にそっくりすぎて女とは思えねぇんだ」
「私では?」
 話を聞いていたジルが訊いた。いつもポーカーフェイスの彼は、本気なのか冗談なのか読めない。
「お前も智紘にそっくりの上、男じゃねえか」
「いけませんか」
「あたりめえだ」

「私は?智紘に似てないし、女だよ」
 すかさず立候補したのは、奥の席でお茶をしていたお千代ちゃん。
「私も!ワハハハハ」
 お梅ちゃんはふくよかな身体を揺らして笑った。
 二人は未亡人だから資格あり、か?
「わしは?」
 お千代ちゃん、お梅ちゃんと稲作のお師匠さんの沼田さん。
「頼むよ……」
 僕は?とからかう間もないほど、みんなに名乗りを上げられた稲作は、ある意味幸せ者だ。

「稲作いる?見て見て、これ」
 噂の妙ちゃんが、1枚のビラを持って飛び込んできた。
 やはり、彼女の行動は僕らが思うほど深刻なものではないようだ。


 昨日は赤城の小沼に行って来ました。まだ雪が溶け残っている所もあり、木は芽吹いたばかり。まだ早春のような風景でした。

 今日の写真は「ヒメイチゲ」(2005.05.22群馬県で撮影)
 「姫一華」と書くこの花は、高さ5センチ、花の直径1センチほどの花です。小さく可憐なこの花が「一華」と名が付く花の中で一番好きなのです。

【登場人物を少しずつ紹介します】
沼田さん……〔月の光〕の常連で、稲作の拳法の師匠。
お千代ちゃん……知恵袋的存在の細身のおばあちゃん。沼田さんの気功の生徒。
お梅ちゃん……料理上手なふくよかなおばあちゃん。沼田さんの気功の生徒。

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2005/05/22

鈍感男

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「いらっしゃいませ、妙ちゃんは?」
「帰っちまったのかなぁ」
「許してもらえなかったの?」
「いや……」
「お帰りなさい、稲作、これは――」
 帰りを待っていたジルの瞳が、一瞬青く輝く。
 稲作の頬にうっすらとしたピンクのキスマーク。光線の加減でキラキラ光って見える。
「リップグロス」
 本人は気付かぬまま、ここまで歩いてきたらしい。
「え?」
 稲作は、慌てて頬を手で拭う。
「へーぇ、そういうことなんだ」
「俺にもよくわかんねぇんだ。……あいつ、化粧なんかしてたかなぁ」


 ここのところ姿を見せなかったヒヨドリが来るようになりました。お目当ては、甘く熟れたカジイチゴの実です。
 稲作の『どう考えても、あんたが一番後れをとりそうだもんな』という言葉の通りに、朝摘もうと思ったら、木イチゴの実が突かれて半分や三分の一になっているのです。
 う~ん、半分くらい残しておいて欲しいなぁ。

今日の写真は「フジスミレ」(2005.05.07栃木県で撮影)
 ハート形の葉の形以外はヒナスミレと同じです。群馬県と栃木県でしか見られない局地的なスミレです。

【登場人物を少しずつ紹介します】
僕(絹)……喫茶店〔月の光〕のマスター。年齢40代半ば。
      何度会っても思い出せないような無個性な人。
      気弱で自然観察好き。筆者の分身で、筆者よりお人好し。

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2005/05/21

ソフトクリーム・キッス

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「1つ食べていいよ」
 公園の帰り道、バラソフトクリームをなめながら妙は前を歩く。「いらねえ」などと言ったら、へそを曲げるに違いない。稲作は、両手に持たされたソフトクリームの片方にかぶりついた。甘い物は嫌いだけど、今日の暑さには心地良い冷たさだ。
「ねえ」
 前から声がしている。が、歩きながら、両手のソフトクリームが落ちたり流れたりしないか気にしているから、前を見る余裕がない。
「ねえってば」
 わっ!
 一瞬、理解不能なことが起こった。妙の唇が、稲作の頬に触れたような!?
 自分がかぶりついた方は無事だが、妙から預かったソフトクリームをぼとりと落としてしまった。
 怒られる……。
「心配してくれて、ありがとう」
 ???の稲作を残し、妙はすたすたと歩いて行ってしまった。
 

 たまにはこんな感じはいかがでしょう。書くのはとても不得意なのですが。

 昨日は新潟に雪国のスミレに会いに行きました。
関越自動車道、日本最長の道路トンネルの関越トンネルを抜けると、そこは越後湯沢。リゾートマンションと水田の風景が広がります。

 今日の写真は「ナガハシスミレ」(2005.05.20新潟県で撮影)
 名前が姿を現しているタチツボスミレの仲間です。テングスミレの別名もある特徴的なスミレ。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
喫茶店〔月の光〕……どこかにあるかも知れない
          大きな川の畔に建つログハウス風の喫茶店。
          どこか、と言いつつモデル地は
          前橋市の敷島公園辺りのような……。

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2005/05/20

バラ園祭り

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 春バラの季節。敷島公園バラ園では『バラ園祭り』が開催されます。この時期だけ、数件の出店、バラや草花の苗の販売などでバラ園は賑やかになります。


「二人で出掛けたのですか」
「今日は、二人にしてあげようね」
「私は別に、嫉妬などしていません。稲作は約束を守ってくれると信じていますから」 
 〔月の光〕には、ジル。
 稲作は妙を連れて、バラ園に出掛けて行った。

「良い匂いだね」
 黄色いバラの花に顔を近付けた妙が言った。
 小首を傾げるようにこちらを見る仕草に、稲作はドキリとする。
 智紘にそっくりだ。従妹だから仕方ないが。
「紅茶の香りがしねえか?」
 智紘はよくそんなことを言っていた。
「ううん、これは甘酸っぱい匂いだよ」
「そうか。……なぁ妙、この間は悪かった」
「許せない。凄く恐かったんだ。トラウマになったかも知れない」
「どうすれば?」
 妙は、ちょっと嬉しそうな顔をした。
「責任を取って……帰りにバラソフトクリームおごって。3つね」

 
 今日の写真は「春のバラ園」
 説明の必要はないでしょう。

【登場人物を少しずつ紹介します】
森本智紘……店に飾られた肖像画の主。
      22歳で早世した〔月の光〕常連で、稲作の親友。
      彼の亡くなり方がみんなの心に影を落としている。

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2005/05/19

思い出の味

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 お隣さんに回覧板を届けるのが、子供の頃の楽しみでした。
「回覧板でーす」といって渡すと、必ずお駄賃にお菓子をもらったものです。おせんべいとか、桃山とか。そのお宅の裏庭に大きなカジイチゴの木がありました。その熟れた実を、1つ2つ摘ませてもらうのも楽しみの1つでした。
 その味が忘れられなくて3年前苗を植え、今年はたくさんの実が付きました。


「もう具合は大丈夫?」
「ああ。その事には触れねえでくれ、恥ずかしい」
 いつも蘊蓄を述べていた稲作自身が食中毒とは、確かに恥ずかしいだろう。
「妙ちゃんに、ちゃんと謝った?」
「まだだ」
 彼女が繊細なことは、彼自身が一番判っているはずだ。
「早いほうがいい」
「ああ」

「どう?」
 僕は、摘みたての木いちごを稲作に出してみた。
「何か違うな」
 そう、何かが違うはずなのだ。
 彼の思い出の味は、山に生えるモミジイチゴのはず。初めて山でモミジイチゴを口にした時、僕もそう思った。何かが違うと。
 思い出の味ってそんなものかも知れない。


 今日の写真は「カジイチゴの実」(2005.05.18撮影)
 不思議ですね。図鑑を見ると、モミジイチゴの方が美味しいと書いてあります。でも……。

【登場人物を少しずつ紹介します】
水沢妙……押し掛け探偵所員。智紘にそっくりな彼の従妹。
     年齢20代前半。肖像画の智紘と同じ姿をすることで
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2005/05/18

エンゼルストランペット

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 今日は、昨日の続きです。
見ていない方は昨日の日記からどうぞ。

「んが~……?」
「君は、華岡青洲の妻か!!」
 僕は、1日ぶりに目を覚ました稲作を怒鳴りつけた。
 ここは、店の近くの篠原医院。
「昨日、自分がしたことをよく思い出しなさい」
 店でやったことは覚えていないだろう。あの時の彼は、完全なせん妄状態だった。どこからも苦情が来なかったところを見ると、店に来る前は正常を保っていたのだろう。
「昨日って?」
「店に来る前」
「仕事だ。親方に頼まれて物置掃除に行った」
 本業だけでは立ち行かない彼は、独立前に勤めていた便利屋の社長に仕事を回してもらって、糊口を凌いでいるのだ。
「稲作、ダチュラを口にしませんでしたか?」
 ジルは、彼を心配して一晩中傍にいたのだ。
「蜘蛛なんか食ってねえぜ」
「タランチュラではありません」
「チョウセンアサガオのことだ。ジルくんの指摘で早く処置することが出来たのだよ」
と、初老の医師。
「んなもん食うか!絹さんじゃあるまいし……待てよ、まさか――」

「申し訳ありません!」
 突然話に割り込んで頭を下げているのは、見知らぬ女性。
「あれ?奥さん、昨日はどうも。何か不都合でも――」
「娘がとんでもないことをしてしまって」
 彼女は、稲作が物置掃除に行った家の奥さん。
 毎朝彼女が小松菜や果物を入れたジュースを作るのを見ていた5歳の娘が、真似してジュースを作ったらしい。それを昨日、仕事を終えた稲作に出してしまったというのだ。
「おじちゃん、特製ジューチュよ」って。
「綺麗なグラスに入っていたし、氷だって浮かんでたぞ。美味かったし……」
「いつも通り、果物を入れたらしいのですが、ちょうど小松菜を切らしていまして、娘は庭に出て、これを摘んで代わりに入れてしまったのです」
 彼女が手に持っていたのは、大きな葉のエンゼルストランペット。


 いつも山菜ばかりなので、今回は身近な園芸品の話にしてみました。
 エンゼルストランペットの和名は木立チョウセンアサガオ。全草に幻覚性のアルカロイドを含む有毒植物です。
 誤食した時の症状は、散瞳・頻脈・錯乱・失見当識・幻覚・けいれん・昏睡・運動失調・呼吸不全などです。

 今日の写真は「エンゼルストランペットの苗」(2005.05.18撮影)
 お目見え当初は、その成長の早さと名前の通りの大きな花に大変驚かされました。苗の値段も高かったのに、これは180円。
 夜になると、その芳香は、また神秘的で……。庭に植えている方は、ぜひ、夜更けに香りを楽しんでみてください。くれぐれも食べないように。
 

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
ジル……自称22歳、本当は1300歳の吸血鬼。
    金髪碧眼で、見た人の理想の姿に見える。
    仲間にする約束を、稲作と交わしている。

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2005/05/17

穏やかな午後が……

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 カウンター席でフルーツパフェを食べている妙ちゃんの外に、誰もお客様はいない。
「暇そうだね、絹さん」
 めずらしく強風も吹いていないし、かけていたCDが止まっていることにも気付かない、眠気を誘う穏やかな午後だ。

 激しくドアが開く音。
「智紘!!★△●□▲○◎■▽◆☆!!」
 いらっしゃいませ、と迎える間もなく奇声を発して飛び込んできた稲作。
 妙ちゃんは、飛び上がってグラスを倒した。
「逃げて!!」
 千鳥足で近付いた稲作は、彼女に飛び掛かった。
 目つきが普通じゃない。
 腰を抜かしたように、床にしゃがみ込んだ妙ちゃんの目の前で、稲作は今まで彼女が座っていたカウンターの椅子に抱き付いた。
 バリバリッ!木製の椅子の背もたれが壊れる音。
 何という馬鹿力。
 美女を襲う怪人みたいな稲作は、椅子で傷ついた腕から血を流しながら、再び妙ちゃんを見た。痛くないのか?
「イヤッ!来ないで!!」
 妙ちゃんは、腰を抜かしたまま後ずさる。

「稲作!!」
 稲作は、声の方へ振り返る。
 みんなが彼に気をとられている間に、ジルが店内に入って来たのだ。
「★△●□▲智紘!!○◎■▽◆☆――」
 今度はジルの方へ。
「逃げて!!」
 起きたことがわからないほどの早業。
 ジルは、稲作を投げ飛ばしていた。
「ジルちゃん、大丈夫?」
「私は大丈夫です。でも――」

「んが~」
 投げ飛ばされた稲作は、大の字になって昏倒している。
「打ち所が悪かったのでしょうか」
「寝てるみたい」
 と、恐る恐る近付いた妙ちゃん。
 僕はといえば、カウンターから一歩も外に出られず、ただあたふたしていただけ。
「?……これは」
 手に付いた稲作の血をなめたジルは言った。
 続きは明日。
 
 
 今日の写真は「スズメのヒナ」(2005.05.16撮影)
 今年初の巣立ちヒナです。4羽の兄弟とやって来ました。くちばしの付け根が黄色いのがわかりますか?
 心配は、毎日来ている野良猫にゃうたろうです。

【登場人物を少しずつ紹介します】
広木稲作……当店のワイルド系担当。便利屋のような私立探偵。
      年齢20代半ば。190㎝の長身、色黒で猛犬顔。
      義理人情に厚い上州男児。

 以前「人気BLOG」さんからリンクのお誘いをいただき、嬉しくて意味が解らないまま初リンクさせていただきました。
 これって〔月の光〕だよりに来ていただいた方に「人気BLOG」さんを訪れていただくことで、成立するシステムらしいのです。せっかくですから、乗ってみたいと思います。
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2005/05/16

四つ葉のクローバー

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 駐車場にシロツメクサが生えています。何気なく見ていると、1本、2本……5本も四つ葉のクローバーをみつけました。1メートル四方ほどの中に5本。かなりの確率だと思いませんか?車に踏まれるから、その刺激のせいかもしれません。


「どう?」
「摘んでいいの?」
「だから呼んだんだよ」
「なんだか、幸せな気分になるね」
 女の子って、どうして四つ葉のクローバーが好きなんだろう。
 嬉しそうな妙ちゃんを見て、そう思う。


 今日の写真は「ナンゴクデンジソウ」(2004.12.31沖縄県で撮影)
 土曜日の朝日新聞に、偽物の四つ葉のクローバーとして使われると書いてあったので。
 四つ葉のクローバーとしては偽物ですが、シダの仲間のナンゴクデンジソウは可哀想なことにレッドデータ(絶滅危惧種)なのです。これは、リュウキュウヨシゴイ(野鳥)を探していて、たまたま出会えた写真です。

【登場人物を少しずつ紹介します】
僕(絹)……喫茶店〔月の光〕のマスター。年齢40代半ば。
      何度会っても思い出せないような無個性な人。
      気弱で自然観察好き。筆者の分身で、筆者よりお人好し。

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2005/05/15

美味しそうに見えても

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「大丈夫だったみたい」
「なになに、どうしたの?」
 パソコン画面に見入る僕の横から、妙ちゃんと稲作がのぞき込んできた。
 今更気にしてもしようがないのだけれど、気になってインターネットで食中毒の情報を検索していたのだ。
「この前、栃木の高原に出掛けた時にね――」
 林の間を走る道路をドライブしながら景色を楽しんでいると、1カ所木の下一面に、緑が美しい若い芽が生えていた。一目でわかる、バイケイソウかコバイケイソウの新芽だ。
 が。
「綺麗だったんで、スピードを緩めて通り過ぎたんだけど、同じように見ているご夫婦がいたんだ――」
 散歩途中のような歩きの二人。その時は気にしないで通り過ぎたのだ。
「帰りに同じ道を通ったら、根から抜かれた1本が歩道に落ちていた。……花の時期、山で会うのは嬉しいけれど、バイケイソウにマニア的な価値があるのかなぁ」
 その1本は水が溜まっているところに置いてきたから、運が良ければ復活するだろう。
「さあな。食うのが目的だとしたら、根から引っこ抜くのは仁義に反するな。少しは痛い目を見ればいいんだ」
「そうなっているんじゃないかと思って、調べていたの。大丈夫だったみたい」


 バイケイソウをバイケイソウとして食べる人はいないはずです。美味しい山菜オオバギボウシ(地方名ではウルイと呼ぶところもある)と間違えて食べてしまうことがあるのです。中毒症状は口のしびれ、血圧低下、めまい等で食べてから30分~1時間で発症するそうです。  

 今日の写真は「(コ)バイケイソウの若芽」(2004.04.26静岡・神奈川・山梨の境で撮影)
 美味しそうに見えますか?

【登場人物を少しずつ紹介します】
水沢妙……押し掛け探偵所員。智紘にそっくりな彼の従妹。
     年齢20代前半。肖像画の智紘と同じ姿をすることで
     心の均衡を保っている。

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2005/05/14

大病院Ⅱ

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「もう若くはないのだから、これからは健康診断を受けろよ」
 憎まれ口を叩きながらも、稲作は僕を心配してくれているのだ。今日来店しているのは、彼とジル。
「わかったよ。でもね、それは君達にも言えることだよ」
 年齢がいくほどリスクは高くなるが、若いからといって安心は出来ない。
 会社員時代は半強制的に健康診断を受けていたが、今は受けるも受けないも自分任せ。ここ数年受けていなかった。これからはきちんと受けるようにしよう。
「それでも手遅れになったら、私が――」
「おい!ジル!」
 稲作は、何か言いかけたジルの手を引っ張って店の奥に連れて行ってしまった。

「なあ、ジル」
「わかっています。私だって温かい絹さんの方が好きなのですから」


 さて、今日は昨日の続きです。
 昨日きちんと断っておけばよかったですね。皆さんにご心配をかけてしまいました。深刻な話だったらここには書きませんから、安心してご覧下さい。

 一昨日12日、言われた通り、前日に渡されていた下剤を飲んでスッキリして病院に向かいました。この間よりずっと空いています。それでも8時45分までに行って、検査の予定時間は10時30分となっていました。1時間ほど待っていると二人の名前が呼ばれました。僕と、僕より少し若そうな男の人です。ワゴンを押した先生の後を付いてとぼとぼ放射線科に向かいます。本当にとぼとぼっていう感じなんですよ、あまり元気溌剌は場にそぐわないでしょう。
「しばらくお待ち下さいね」
 と言われて待つうちに若い彼がトイレに。
「ちょっとお願いします」
 上着をベンチに置いて、頼まれました。見交わす目と目、これが同病相憐れむの情でしょうか。
 腎盂造影というのはレントゲン検査です。健康診断と違うのは、造影剤を注射することと、時間をおきながら5枚のレントゲン写真を撮ることです。
 寝姿勢で最初に1枚。薬を入れて2分か3分おきに1枚ずつ。最後に立って1枚です。
 造影剤はまれに副作用を起こすことがあるようです。
 注射前に聞かれました。
「今までに造影剤で気分が悪くなったことがありますか?」
「健康診断のレントゲンしか撮ったことがありません」
 注射をしながら。
「体が熱くなるような感じがしますが心配いりませんよ。人によっては変な匂いがするという人もいます」
「熱くなりませんが」
「そういう人もいます」
 注射後。
 最初のワゴンの先生、注射を打ってくれた先生、レントゲンを撮る先生、入れ替わり立ち替わりやって来て「気分は大丈夫ですか?」と聞かれ続けました。
 それだけで、小心者の僕は具合が悪くなってしまいそうですが、なんともありませんでした。以外と図太いのかも知れません。

 この後聞いた診断結果は。
「前回の尿検査で悪性細胞は見つかりませんでした――」
 実は、これが一番心配だったのです。
 この後、さっき撮ったレントゲン写真を見せていただき、説明を受けました。時間を追って撮した写真の、造影剤の流れ方に異常がないか調べたのです。
 多少気になる部分があるから、月に1度通院するようにと言われました。
 晴れて放免とはいきませんでしたが、元々問題が起こったから病院に行ったのです。
 このくらいは仕方ありませんね。

 今日の写真は「ヤマルリソウ」(2005.04.24大分県で撮影)
 園芸好きの人なら、そっくりな花をご存じだと思います。ムラサキ科のこの花は、わすれな草と似ていませんか。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
ジル……自称22歳、本当は1300歳の吸血鬼。
    金髪碧眼で、見た人の理想の姿に見える。
    仲間にする約束を、稲作と交わしている。

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2005/05/13

大病院

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「すまなかった。俺の責任だ」
「何が?」
 稲作に謝ってもらう覚えはない。
「隠さなくていいんだ。俺がちゃんと防御法を教えなかったから」
 何のことだかさっぱりわからない。
「あんた、最近様子がおかしかったもんな」
「――まさか、尾行したの?」
「練習のつもりだったが、あんたじゃダメだ。練習にならねぇ。何度も後ろで手を振ったんだぜ」
 彼は、私立探偵をしている。一応。
「気付かなかった」
「参考までに聞きたい。どんな状態になるんだ?」
 彼は、僕が病院の泌尿器科に入っていくところを見たのだ。
 顔が熱くなっていくのがわかった。(理由は3月23日の日記で
 濡れ衣だ。


 以下、病院話が苦手な人は読まないで下さい。
 5月2日から、ちょっと変だったのです。3日から3連休だし、その事以外は別段体調に問題はありませんでした。4日は妙義に登山、5日はメッシュ調査で、ゆっくりですが8㌔歩いても問題無かったのです。6日になれば治っているかも?とも思ったし。
 6日になって、一大決心をして病院に行きました。
「膀胱炎だと思うんですけど……」
 血尿以外の膀胱炎の症状(頻尿、排尿痛など)がなかったから放っておくこと出来たのです。
「大学病院に紹介状を書きましょう」
 さすがの僕もちょっとショックでした。この一筆で、初診料3150円浮くのは助かりますが。
「混んでいるから、うちの駐車場に車置いていっていいですよ」
 最初に行った病院と大学病院は数百メートルの距離です。連休明けの病院の混んでいること。駐車場に入るための車が道路まで延々と続いています。それを横目に病院の中へ。

 案内ボランティアの人が大勢いて、僕のように戸惑っている人に声を掛けてくれます。おかげで、10時30分までの受付が10時10分でセーフ。
 周りを見回すと、もの凄い人、人、人です。
 ディズニーランドのアトラクション待ちのようにテープで仕切られた所に蛇行して並んでいるのは、治療を終えて書類を提出する人たち。コンピューター処理の後、会計受付票をもらい、電光掲示板に番号が表示されたら自動精算機で精算するのです。
 頭上のレールを走る透明な箱。中には書類が入っていてどこかへ運ばれていきます。

 指定された科に行くと、そこにはずらりとおじいちゃん達が……。
「1~2時間待ちになります」
 と言われ、僕は時間を間に合わせるために精算を後回しにしてくれ、駐車場までかしてくれた病院に戻り、精算を済ませて大学病院に戻りました。

 戻ったと同時に名前を呼ばれ、エコー検査は問題なし。次の内視鏡検査では、初めて自分の体内を見ました。しかもカラーです。凄い、と思ってモニターを見ているうちに……。
「トイレ我慢出来なかったら言って下さいね」
「水、入れたんですか?」
「綺麗な水ですから、大丈夫ですよ」
 そういうことが聞きたかったのではないのだけれど。
 これが原因?と思ったところは腎臓と膀胱を繋ぐ線の小さな出口。その片方からホースでぴゅっと水まきしているように出血している映像が、はっきり見えるのです。
 出血箇所が膀胱ではないことがわかり、次は1週間後、腎盂造影をすることになりました。
 ここまで、説明と2種類の検査で、午後2時になっていました。
 大学病院の設備にビックリし、時間も凄くかかったけれど貴重な初体験でした。
 続きは明日。

 今日の写真は「フデリンドウ」(2005.05.07群馬県で撮影)
 花の長さは、2~2,5㎝。昨日のハルリンドウより更に小さく繊細です。フデリンドウの「筆」はつぼみが筆に似ているから。

【登場人物を少しずつ紹介します】
広木稲作……当店のワイルド系担当。便利屋のような私立探偵。
      年齢20代半ば。190㎝の長身、色黒で猛犬顔。
      義理人情に厚い上州男児。

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2005/05/12

たまには芸術鑑賞

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 一昨日、母のアッシーくんで高崎にある群馬の森公園の中にある県立近代美術館に行ってきました。
「進化する布」という題の空間。金と銀の大きな布が組み合わされて壁にかけてありました。凄いなぁ、と思うだけの芸術とは無縁の僕。
 絵画も、郷土の画家の作品に混ざってモネやルノワールなど、僕でも知っている画家の作品が展示されていました。


「良くわからないけれど、本物を見るのはいいことなのだと思う」
「見てるうちに見慣れるしな。すぐに本物が判るようになるぜ」
 稲作は何のことを言っているのだろう。


 今日の写真は「ハルリンドウ」(2005.04.24大分県で撮影)
 早春の青い花が僕は好きです。

【登場人物を少しずつ紹介します】
僕(絹)……喫茶店〔月の光〕のマスター。年齢40代半ば。
      何度会っても思い出せないような無個性な人。
      気弱で自然観察好き。筆者の分身で、筆者よりお人好し。

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2005/05/11

目指すもの

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 喫茶店〔月の光〕が目指すものは何か。ちょっと大げさですね。
 見なくてもいいけれど、つい毎朝見てしまう。新聞連載の4コママンガみたいな感じがいいなぁ、と思っています。


「いらっしゃいませ。お帰りなさい、どうでしたか?」
 ジルと妙ちゃんが稲作の田舎から帰ってきた。
「これ、お土産。稲作は仕事に行っちゃった」
 妙ちゃんに手渡された袋の中は、稲作のお母さん早苗さん手作りの漬け物と山菜。
「ありがとう。早苗さんのおつけもの、美味しかったでしょう」
「うん、とっても」
「ジルちゃんはどうでした?」
「とても楽しかったです。稲作と耕助さんは同じ顔をしていました」


 今日の写真は「サクラスミレ」(2005.05.08群馬県で撮影)
 大きくて、豪華なこのスミレはスミレの女王と呼ばれています。写真はサクラスミレの中でもチシオスミレと呼ばれているものです。なぜか?葉の葉脈が血が流れているように赤いからなのです。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
喫茶店〔月の光〕……どこかにあるかも知れない
          大きな川の畔に建つログハウス風の喫茶店。
          どこか、と言いつつモデル地は
          前橋市の敷島公園辺りのような……。

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2005/05/10

たまには……Ⅱ

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 今日の〔月の光〕にやって来たのは「にゃうたろう」だけです。
 いつものように、警戒しながらミルクを飲んで、帰っていきました。

 舞台はまだ、稲作の田舎。
「隣の男湯は、騒がしいねぇ」
「ええ」
「妙ちゃん、もう少し太った方がいいねぇ」
 広木家一同とジル、妙は村営の温泉に来ている。

 男湯は。
 さっき、ジルを見た人々が、彼が温泉に入ると聞いてみんな集まってきた。
「どうだ?ジル」
「とてもいいお湯ですね。でも、さっきより更に見られているような気がします」
 みんな遠巻きにして彼を見ている。
「なぁ、稲」
 耕助が稲作の耳元で囁いた。
「夕飯はぶどう酒とビフテキじゃないとダメか?」
 今時‘ビフテキ’なんて言うか?親父。
「いつもの食い物で大丈夫だ。その方がめずらしくて奴らも喜ぶ」
「箸は使えるのか?」
 ……親父。


 さすがにビフテキとは言いませんが、僕も耕助さんと同じく死語を使ってしまうことがあります。
 ティッシュを鼻紙、コーデュロイをコールテン、いつの間にホットドッグはアメリカンドッグになったのでしょう――ヒロシです、ヒロシです、ヒロシです……。
 アレ?違うって!

 今日の写真は僕の好きな「フモトスミレ」(2005.05.08群馬県で撮影)
 小さな小さなこのスミレは、見つけるつもりで下を見ていないと見逃してしまいます。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
にゃうたろう……〔月の光〕にミルクをねだりに来る野良猫。
チョビ……稲作が仕事で散歩を請け負っているグレート・デーン。

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2005/05/09

たまには……

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「いらっしゃいませ」
「若いもんはどうした?」
 青空気功教室帰りの沼田さん、お千代ちゃん、お梅ちゃん。
 いつもは誰かしらいる若者が一人も来ていないのが寂しいらしい。
「実は――」
 今日は昨日の続き。
 ジルと妙は、稲作に連れられて、彼の田舎に出掛けて行ったのだ。


「稲作、みんなが私を見ています。恐いほどに」
 のどかな道を歩いていると、会う人すべてがジルに釘付けになった。
「あたりめえだ。ここの村のもんは誰も、本物の金髪の外人なんて見たことがねえんだから」
「いやだ、あのお婆ちゃん手を合わせて拝んでるよ」
 隣の家のばあさんだ。
「広いお屋敷ですね」
「庭をニワトリが歩いてる!」
 典型的な田舎の農家と思って欲しい。

「親父、お袋、急にすまなかった」
 3人は居間に通され、稲作の両親の耕助、早苗と向かい合って座っている。
 ジルを見た二人は極度に緊張しているのが見て取れる。
「は、はう、あー、ゆー――」
「親父、ジルはフランス人だ」たぶん。
「――」
 耕助は、黙ってしまった。
「はじめまして。私は日本語が話せます」
 にっこりと微笑みかける、ジル。
「ほんとかい?」
「はい」
 一気に緊張が解けた、耕助と早苗。


 たまには〔月の光〕を飛び出してみました。
 稲さんのご両親の緊張感は、人ごとではありません。僕だって、金髪の外国の人と話したことがあるのは、中学生の時の英語の先生くらいなのですから。

 今日の写真は「ヒトリシズカ」(2005.05.05群馬県で撮影)
 昨日の写真と同じ場所で撮しました。こちらは大勢で賑やかですが、僕は、二人くらいでひっそりと咲いている姿が好きです。

【登場人物を少しずつ紹介します】
沼田さん……〔月の光〕の常連で、稲作の拳法の師匠。
お千代ちゃん……知恵袋的存在の細身のおばあちゃん。沼田さんの気功の生徒。
お梅ちゃん……料理上手なふくよかなおばあちゃん。沼田さんの気功の生徒。

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2005/05/08

母の日に

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 今年はカサブランカの鉢植えを買いました。3日に買った時には堅いつぼみだったのに、今日は2輪咲いて部屋中が芳香に包まれています。


「みんなはどうするの?」
「俺は、恥ずかしくて今更出来ねぇ」
「稲さん、山菜取りでもいいから、帰ってくれば?元気な顔を見せるだけでも、親孝行だよ」
「ああ」
「私は、後で電話してみる」
 と、妙ちゃん。
「元気な声を聞かせるのでもいい」
「私の母は、昔に亡くなりました」
「お袋さんのことを、懐かしんで思い出すだけでも、いいんじゃねぇか」
「はい」
「ジル、妙、一緒に俺ん家行ってみるか?お前らだったら喜ぶぜ、お袋」
「はい」
「うん」
 智紘に似ている二人だったら、喜ぶ……か。
「あんたは、自分の家に帰れよ、絹さん」


 今日の写真は「ヒトリシズカ」(2005.05.05群馬県で撮影)
 静御前から付いた名前です。白い清楚な花穂が1個付くことから一人。

【登場人物を少しずつ紹介します】
水沢妙……押し掛け探偵所員。智紘にそっくりな彼の従妹。
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2005/05/07

かにの横ばい

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 日にちが前後しますが、5月4日には妙義山に行きました。家族で楽しめる手軽な山で、親子連れでずいぶん賑わっていました。
 鎖場に慣れていない人には、スリルが味わえる山です。かにの横ばいという名が付いた岩場は、鎖が張り巡らされていて、それを頼りに横ばいになりながら進むのです。慣れない僕は、変に力を込めて鎖を握りすぎて、翌日腕が上がりませんでした。


 コーヒーを差し出す手が震えてしまった。
「五十肩か?」
「ちがう。……ただの筋肉痛だ」


 今日の写真は「ウマノアシガタ」
 名前の由来は根生葉が馬の蹄に似ていることによるそうです。艶やかに輝く花には別名のキンポウゲ(金鳳花)の方が似合っているように思います。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
ジル……自称22歳、本当は1300歳の吸血鬼。
    金髪碧眼で、見た人の理想の姿に見える。
    仲間にする約束を、稲作と交わしている。

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2005/05/06

カモシカと遭遇

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 その林道は荒れていて、落石がゴロゴロ落ちていました。雪がまだ残っているところもあり、雪解け後の花たちにも会えそうな予感。
 メッシュ調査。往復8㌔の林道をのんびりと野鳥を見、声を聞きながらどんな鳥がどれくらいいるのかを調べるのです。オオルリ、キビタキ、センダイムシクイなど、夏鳥達の声も聞くことが出来ました。
 山菜取りの人?
 30メートルほど前に人影、とおもったら、大きなカモシカです。あちらも驚いた様子で一目散に逃げていきました。必死に逃げる白いお尻が可愛かったですよ。


「ところで――」
「あったよ、スミレの写真を撮ろうと思ったら、目の前にゼンマイが。……もちろん採ってこなかった。ゼンマイの処理は素人には大変だときいていたし、そんな暇もなかったし。そうそう、帰りに寄ったお蕎麦やさんで食べた山菜の天ぷらは全部山から採ってきたものだと言っていた。コゴミ、タラノメ、コシアブラ」
 お蕎麦やさんが嘆いていた。都会から来る人たちが山菜を根こそぎ採ったり、タラノメなどは、全ての新芽を採って行ってしまうのだそうだ。そんなことをされたら、木は枯れるしかない。
「うわ、やめてくれ。来週実家に帰ろう」
 よだれを垂らしそうな稲作の気持ちは、すでに実家の裏山に飛んでいるようだ。彼は、山の民だから山菜取りのルールはわきまえている。

 
 今日はUPが遅くなってしまいました。理由は……後日書くことに困った時にでも笑い話として載せましょう。
 今日の写真は「イワウチワ」
 昨日の谷川岳麓はまだ雪が多くて、いつも行っているところまで行くことが出来ませんでした。でも、イワウチワは咲いていてくれました。
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2005/05/05

端午の節句

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「ちわ~す」
 1メートルほどの長さの葉を一抱え持った稲作が、ジルと一緒にやってきた。
「どうしたの?それ」
「お千代ちゃんに、あんたにも分けてやれって持たされたんだ。ちょうどいいや、じいさんにもやるよ。ジルは俺と一緒だからいいな」
 沼田さんが来店していたから、今日の〔月の光〕は男4人。
「菖蒲の葉か」
「お千代ちゃんに頼まれて、朝一で河原から刈ってきた」
「じゃ、キショウブだね」
 もうすぐ河原に、一面に黄色い花を咲かせるだろう。
「これもいただきました。これは白いお餅ですね」
 ジルが開いた包みの中身はもちろん柏餅。

 ドアに準備中の札を下げ、お茶を入れた。
 男だけの端午の節句。
「ジル、何食ってんだよ」
「え?食べてはいけませんでしたか」
「あたりめぇだろう、柏餅は葉っぱは食わねぇんだ」
「ピンクのお餅の時も食べましたが」
「あれは桜餅だから大丈夫なんだ」
「?――わかりません。なぜ?」
「何でだ?じいさん」
「さあなぁ」

「ところで、この野草は何に使うのですか?」
「菖蒲湯にするんだよ。今夜のお風呂に浮かべるのさ」
「?」
「何でだ?じいさん」
「さあなぁ」


 今日はお約束のようなお話でした。
 お約束ついでに、今日の写真は「ノハナショウブ」です。花びらの三角の斑紋が黄色なのが特徴の野生の菖蒲。花菖蒲は、これを改良して作られたのだそうです。
 
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2005/05/04

日本ミツバチ

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 庭のイチゴの花にミツバチが来ています。
 見慣れた西洋ミツバチではなく、地味な色合いで一回り小柄な日本ミツバチ。
 去年、偶然に彼らの巣を見つけました。近所の神社。板張りの物置に空いた小さな穴から、何匹ものミツバチが出入りしていました。
 穴の内側を想像してみましょう。大きな巣に、黄金色のはちみつ。
 気分は、くまのプーさん?


「彼らが花の中で回って受粉を手伝ってくれるから、形がいいイチゴが出来るんだよ」
「楽しみですね」
 と、ジル。
「でも、競争率が高いと思うよ、うちのイチゴは」
「?」
 屋根の上やえさ台には、僕ら以上にイチゴが熟れるのを待っている目が、キラーンと光っているはずなのだ。オナガ、ムクドリ、ヒヨドリの目が。
「どう考えても、あんたが一番後れをとりそうだもんな」
 稲作は、オレンジ色に咲くナスターチュウムをつまみとり、ぱくりと食べた。


 今日の写真は大写しの「ヒナスメレ」です。雛菫の名前に相応しい、優しい色合いのピンク色をしていませんか?

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
喫茶店〔月の光〕……どこかにあるかも知れない
          大きな川の畔に建つログハウス風の喫茶店。
          どこか、と言いつつモデル地は
          前橋市の敷島公園辺りのような……。

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2005/05/03

水道タンク

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 前橋市にある敷島浄水場の配水塔は、市民から『水道タンク』として親しまれています。
 近くの小学生なら授業で写生をしに行ったことがある美しい緑色のタンクです。
 敷島浄水場は5月3日~5日の三日間だけ、特別に解放されます。43種370株のツツジを見せてもらえるのです。中には樹齢170年などという大株も。
 この三日間は、物産展示販売などもあるので、ゴールデンウイークの一日を訪れてみるのもいいですよ。


「ちょっと良いでしょう?普段入れないところに入れるのって」
 今日はいつもの4人で敷島浄水場に来ている。
「俺は、これの方がいいな。妙も食うか?」
 稲作は、焼きまんじゅうの大きな串を持って満足そうだ。
 焼きまんじゅうは上州名物。あんこが入っていない酒まんじゅう4個を串に刺し、甘辛い味噌を塗りつけて焼いた、ボリュームがあるおやつだ。
「私は、こっちの方がいい」
 妙ちゃんは、とりめしがお気に入りなのだ。こちらも地元名物。イベントがあると必ずと言っていいほど出展されているし、会合などのお弁当には味、値段、デザインもちょうど良い。
 二人は食べる方に夢中になってしまった。

「木が大きくて見事ですね」
 赤、白、紫のツツジが咲き乱れている。
 食べることに興味がないジルだけが付いてきて、満開のツツジに感心している。


 写真は、何年か前に撮ったものです。粒子が粗くてごめんなさい。

【登場人物(人物以外も)を少しずつ紹介します】
にゃうたろう……〔月の光〕にミルクをねだりに来る野良猫。
チョビ……稲作が仕事で散歩を請け負っているグレート・デーン。

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2005/05/02

早朝の風景

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「おはようございます。いらっしゃいませ」
「今日はいいお天気になったわね、絹さん」
「おかげでノドが渇いたよ、ワハハハハ」
 早朝。
 お千代ちゃんとお梅ちゃんが〔月の光〕にご来店。

「どうだったね?妙ちゃん」
「楽しかった!」
 少し遅れて沼田さんと妙ちゃんも来店。
 ゆったりとした運動着を着た4人は、沼田さんが公園の松林でやっている「青空気功教室」からの帰宅途中だ。
「来週も来るかい?」
「はい!」

「太朗は部活の朝練が忙しいらしいよ」
「小学生の時は良く来ていたけどねぇ。智紘と」
 5人は壁にかけられている肖像画を見た。
 楽しそうな妙ちゃんを見ていると、あの頃の智紘を思い出す。
「あれから何年たったかねぇ……」


 昨日は埼玉県、千葉県に行って来ました。
 一はクマガイソウに逢いに。民家の裏庭で大切に保護されていました。他に、イカリソウ、キンラン、アマドコロ、エビネなどが咲いていました。
 二番目は谷津干潟へ。夏羽根に衣替えしたシギ・チドリに会いに。衣替えした彼らは、胸元がオレンジ色になり、少し派手な衣装になります。お目当てのコオバシギに会うことが出来ました。
 三番目は秋が瀬へ。チョウジソウ、ノウルシが咲いていました。 
 今日の写真は「クマガイソウ」
 袋状の花を熊谷次郎直実の背負った母衣(ほろ)に見立てたというランの花です。

【登場人物を少しずつ紹介します】
沼田さん……〔月の光〕の常連で、稲作の拳法の師匠。
お千代ちゃん……知恵袋的存在の細身のおばあちゃん。沼田さんの気功の生徒。
お梅ちゃん……料理上手なふくよかなおばあちゃん。沼田さんの気功の生徒。

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2005/05/01

スターマインのように

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 花火大会の華、スターマインはいくつもの花火を組み合わせて連続的に打ち上げる花火。これからの季節、野のお花畑は、まるでこのスターマインのように次から次へと主役を変えながら花を咲かせていきます。


「普段どんなに目立たなくても、開花の時は主役になれるんだ。花が咲いたのを見て、初めてその木の存在を知ったりする。こんな所に生えていたんだって」
「人生にも、当てはまりそうな話だね」
「妙ちゃんは、これからだものね」
「絹さんにも、そういう時があったの?」
「うん、まあね――」
「咲くには咲いたが、突風が吹いたんだよな」
と、稲作。
「何?何があったの?教えて?教えてよ!」
 妙ちゃんの好奇心に、昔話をしない訳にはいかなくなってしまう。


 29日に赤城山に出掛けました。エゾノタチツボスミレに逢うつもりでした。やはり、例年より季節の進みが遅いようです。エゾノタチツボスミレは見つけることは出来ませんでした。代わりにいつもなら見ることが出来ない、ヒカゲスミレ、アケボノスミレを見ることが出来ました。驚きは、斜面一面に咲くヒナスミレの群落。写真はその一部です。

【登場人物を少しずつ紹介します】
水沢妙……押し掛け探偵所員。智紘にそっくりな彼の従妹。
     年齢20代前半。肖像画の智紘と同じ姿をすることで
     心の均衡を保っている。

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